アドバイザーあいさつGreeting

一アドバイザーからの熱きエール / 一般社団法人RINGの会 アドバイザー会員 中崎章夫

1997年のRINGの会創設時には、広域の代理店経営者同士が、地域、保険会社の枠を超え、ネットで情報交流を試みることは先駆け的企画でしたが、時代は当初の想像以上に大きく変わりネット活用は当たり前になりました。しかし代理店経営者自体が主体的に事業の明日を考え行動していくという原点的志は変わらないどころか、今日の局面でますます求められています。創設時よりかかわったものの一人としてそのことを痛感しています。

RINGの会は、代理店経営者の自主的な情報交流により、顧客との関係強化、経営品質向上、新たな事業モデル構築を図ることで、新たな保険文化の創造を図るものです。高邁な理念を掲げた代理店のグループはいろいろありましたが、意欲的な代理店経営者が集まると、ともするとその個性が激しくぶつかり解体に至るなど、継続的な組織として維持していくのはなかなか難しいものがあります。そうしたケースをつぶさに見るにつけ、より広い視点から適切なアドバイスをする行司役、御意見番的な、緩やかな仕組みが組織内に必要なのではないかと思いました。

そこで、創設時から、代理店のみならず、それに関心を寄せる広義の「専門家」 のネットワークとしてアドバイザーという存在を持つに至ったわけです。もともと、問題解決支援業としての代理店の特質に照らせば、それぞれの代理店経営者が顧客向けによろず相談機能を可能にするため自然体で行っている専門家のネットワークづくりを意識的にとらえ返し、会の屋台骨の一つとしたものです。

アドバイザーは、代理店経営に関心があり、各方面において得意技を持つものが、自らの興味と関心において、自発的にかかわるものです。このため、RINGの会は議決権を有する正会員とは別に、アドバイザーという仕組みを有しているわけです。個々の代理店正会員との関係も、委員会活動やオフ会、オープンセミナーその他の機会をとらえ、教えかつ教えられる、ともに人間的に高めあう関係です。保険サービスに直接携わる代理店経営者とはちょっと違った観点から、ある時は的を射た、ある時は頓珍漢な問題提起をする、ご意見番みたいなものです。

ゆえに、アドバイザーも些少ではあれ会費を払い参加するのが特徴です。この意味合いは実に端的にアドバイザーの位置づけを示しています。参加して、この会で何かを得たい、何かをしたい、という能動的な関わりをしたい方こそが相応しいのです。

というわけで、この会に、ご縁で集う代理店経営者とアドバイザーが、持ち味を活かし合い、それぞれ刺激し合い、信頼のきずなを深め、ともに事業革新に向けてタッグを組み新たな創造的試みをする、そんなRINGの会の文化がいくらかでも、保険業界に風を吹かせられたらとの思いを新たにしています。またこうしたかかわりは何もRINGの会に限定されません。あちこちで多様かつ自主的な代理店経営者とそれを支援する専門家の方の輪が広がればそれらが保険文化を豊かに作り出すことになると思います。